ある人の日誌
ある人の日誌・第5巻・璃月港
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誰かが璃月港に遺した日誌。その者が璃月港で経験したことを記しています。
——璃月港——
不卜廬で薬材を売り、欠損を補っただけでなく少し儲けた。この効率なら、あと数年で璃月に自分の家を持ち、トントンを呼び寄せて一緒に住めるだろう。ちょうどその頃トントンも学校に行く年だ。
若いころちゃんと勉強していれば、あの盗宝団の悪友たちと知り合うこともなく、父が残した家財を使い果たすこともなかった。そう思うと、必ずトントンをいちばん良い先生のところへ通わせ、真っ当な友人を作らせねばならない。父さんのような落ちぶれ方をさせないために。トントンのために、まだ諦めてはいけない。もう一度踏ん張らねば。
…そうは言いつつ、一攫千金の思いを抱いたまま、解翠行で運試しをした。元々そんなものに金を無駄にする気はなかった…が、石老板の巧みな話術に抗えず、金を全部そこに注ぎ込んでしまった。運は良く、質の良い玉石がいくつか割り出た。だが石賭博のために採薬用の鎌と薬箱まで質に入れた。
もう何も残っていない。石賭博で得た宝玉は良いが、こういうものは簡単には手放せない。また一勝負するしかないようだ——海外で運を試そう。南十字船隊に身を寄せれば、北斗大人は俺を受け入れてくれるだろうか?
甲板を拭くだけでもいい。もう三日飯を食っていない。
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